* アーティスト名 : わぐだぐ・ふゅーちゃりすてぃっく・ゆにてぃ

避1st.69-72 : 名無しのエリー2009.05.12.

1.HAKAI(×DJ STARSCREAM(Sid#0 of Slipknot))★★★

アメリカのヘヴィーミュージックバンド、SlipknoTのターンテーブリスト、DJ STARSCREAM a.k.a. Sid#0との共作であるタイトルチューン。
MADの頃に比べると随分とビートが攻撃的になり、デジタルサウンド特有の冷たい感触が表皮を多い尽くしているように感じる。
ビートのノリが完全にAtari Teenage Riotに似ており、温もりが無い。
タイトルを考えると正解だが、攻撃以外の何かを加えてほしかった。あとはSidが何故、アレンジも参加しなかったかが疑問。

2.GOT LIFE★★

こちらは完全にKYONOが作詞、作曲、編曲を担当している。
同じく随分と攻撃的なデジタルサウンドの洪水とシャウトが飛び交っている。
まんま、THE MAD CAPSULE MARKETSからバンド要素を抜いたサウンドとなっている。
バンド要素を丸ごと抜くと、ここまでホームリスニングに向いてない音になるとは...。

3.SYSTEMATIC PEOPLE(DUG version) (feat.マキシマムザ亮君(マキシマム ザ ホルモン))★★★

ゲストヴォーカルにマキシマムザ亮君が参加しているリードトラック。
KYONOは完全にシャウトに徹し、メロディアスなパートを亮君が担当している。
確かに、彼の声は加工しても聴きやすいのだが、できればKYONOに歌ってほしかった。
あるいはシャウトを同じバンドのダイスケはんに任せてみるとか。
曲は相変わらずのATR直系のデジタルハードコア。

4.WHY?(×Cheephax)★★☆

Ceephaxという人物を招いて作成されたデジタルハードコア。
序盤のバカっぽいシンセとは裏腹に随分と凶暴なシャウトが飛び交う。
ハッキリ言ってホームリスニング向けのトラックではない。これはクラブやライブで暴れる用のトラックだろ、これ。
ラストの音声にチョット吹いた。

5.MAD SATURATOR★★

珍しくあまり高速化していないKYONO単体で作成した作品。
で、短い。場をつなぐにしてもこれはチョットあっけなさ過ぎ。せめて、次の曲につなぐなりしてほしかった。

6.ILL MACHINE(HAKAI version)(×NAMBA AKIHIRO(ULTRA BRAiN×Hi-STANDARD))★★★★

メジャーデビューシングルの別バージョン。
流石に難波がアレンジにも参加しているためか、どこかニューウェーブの香りが。
単体だとダサいが、KYONOの音と組み合わせることで、だいぶ聴きやすくなっている。
なんだけど、余計にとんがって聞こえるマジック。この辺りはお互い、パンク畑にしっかり根を生やしているんだなと実感。

7.G.O.D. SPACE★★★☆

再びKYONO単体...がすごくメロディアスになってるぅぅぅぅぅぅっ!!
がなってるけど、随分と爽やかなメロディラインを歌う。シャウトは相変わらずなのだが。
なんとなくだけど、F1っぽい印象がある。おそらくリフがレースを連想させるような刻み方をしてるからだろう。
それでも、メインに持っていくにはパンチが足りない。

8.WALL(×Chino Moreno(Deftones))★★★

どこか荒廃したメトロポリス跡地を連想させる音を使用しているブレイクコア。
ヘヴィーロックバンド、Deftonesのヴォーカリスト、Chinoとの共作。
随分とノイジーな音声加工を施すことで、荒廃したイメージを構築している。
まぁ、悪くは無いのだが、これはあまりいいと思う人は少ないかもしれない。
筆者個人は音響系音楽は嫌いじゃないから聴けるけど。

9.MASS COMPRESSION (×NAMBA AKIHIRO(ULTRA BRAiN×Hi-STANDARD))★★

再び難波との共作を果たしたデジタルハードコア。
こちらは『ILL MACHINE』に比べて随分とシンプルな音数にとどめており、その分、KYONOのシャウトが凶暴。
短すぎるので、物足りない。もっと長く聴いていたい。

10.CHAOSTIC RADIO★★

ようやくMADっぽい音が登場。おそらく、MADファンはこういう音を待っていたに違いない。
が、ヴォーカルは相変わらずエフェクトを駆使したシャウトだし、疾走パターンもこれまでの疾走曲とほとんど同じ。これはちょっとどうかと思う。
途中の歌唱パートはちょっとはいいかもしれないが、あまり印象に残らない。
ハッキリ言って、全然カオティックじゃない。もっと変態にしてくれ。

11.RISE IT!(×funky gong(joujouka))★★★

以前から交流があったjoujoukaのfunky gongとの共作。ここに来て、ようやくのスローチューン。
一言で言えばシャウトしかせず、
『The Golden Age of Grotesque』以上にデジタル化したマリリン・マンソンみたいな攻撃的な音しか使用していないサウンド。
これは疲れる。

12.X-STEREO(×JUSTICE)★★★

Xavier de RosneyとGaspard Augeによるエレクトロデュオ・JUSTICEとの共作。
流石に向こうに寄り添ったのか、彼にしては相手のカラーがよく出ている。
ギターも出てきていないので、バックの音はかなりポップなのだが、KYONOの声があるだけで随分とハードに聞こえるから不思議なものだ。
途中から挿入されるオルガンの音がすごく良いのだが、ブレイクで叫ぶなw
後半からの穏やかなコーラスがオルガンとマッチしていて結構落ち着く。

13.NU WOЯLD(×NUMANOID vs MAZDA)★★★☆

JoujoukaのTsuyoshiが中心となったユニット、NUMANOID vs MAZDAとの共作。
珍しくミドルテンポのテクノビートを多用しているミドルチューンで、バックの音はかなりキャッチーなのだが、
ハードなシャウトと合っているのでこの辺りは流石にMADで鍛えられたんだろうなとほくそえんでしまう。
これまでに比べて、展開が練られており、あきさせないように工夫しようとしている。
その創作意欲は買うが、もうちょっと捻ってもよかったんでね?

総評.★★★

ex. THE MAD CAPLUSE MARKETSのヴォーカル、KYONOによるソロプロジェクトがようやく完成させた初のフルレングスアルバム。
楽曲自体はモロにAtari Teenage Riot直系のデジタルハードコアが中心で、しかも音が金太郎飴のように似た音とコード進行で突き進んでいる。
流石に昨今のパンクシーンですらわずかなコード数でも聴かせる工夫はしているのに、彼に関しては変化に乏しいアレンジやメロディーばかり。
似通ったメロディで作るにしても、せめてバックトラックの変化ぐらいは出来たはず。
それでも、攻撃性はMADの時と変わらずに強いので、今後はその攻撃性を以下にインパクトとして捉えてもらうかがカギとなるだろう。

(★:2点,☆:1点の計10点満点。)