* アーティスト名 : わーるず・えんど・がーるふれんど

1st.745-746 : 犬公方2002.07.18.

1.yes★★★★★

静謐なメロディから暴力的なノイズへ、15分と長い、いきなりのハイライト

2.call past rain★★★

癒し系ボーカルでちょっと萎える、しかし徐々に不穏な展開に

3.daydream loveletter★★★☆

2の癒し系な声が、CDが音飛びしたかと思う程寸断される

4.halfmoon girl★★

悪くは無いけどあんま印象に残らない、

5.fragile fireworks★★☆

ミニマルな展開、まあ気持ちいい

6.fifteen white★★★★

この曲の中盤がこの作品中最もノイジー、第2のハイライトか

7.you★★☆

終始メロディアスな展開、割とベタなメロディかな

8.onepiece★★★★

ノイズと歪んだ弦の音と子供の声、ラストの言葉に震える

総評.★★★★

ワールズエンドガールフレンドの2nd。クラブミュージックだがレコ屋によっては癒し系コーナーに置かれることも。
癒し系要素が色濃いがそれでも良いもんは良い。
モグワイとかのポストロックやbocとか竹村延和とかのエレクトロニカ、またはボア系好きなら気持ちよく聴けるんでは

(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

16th.328-330 : 名無しのエリー2008.01.09.

1.Phantasmagoria Moth Gate★★

吹奏楽の音合わせに一人だけ飛び切り下手なラッパが混じってる。
とてつもなく大きい音で一人吹き続けるラッパ、周りにも動揺が走ってカオス。狂気あふれる演奏会になりそうな空気だが―。

2.We are the massacre★★★

バイオリンを伸ばした綺麗なメロディにドラムとベース、そこにジャングルの中にいるかのような「人間」の声。ヘッドホン推奨。
つぶやき・わめき・悲鳴・哄笑、聞き手に気づかれぬ間に不安を植え付ける楽曲は七尾旅人にも近い。

3.Satan Veludo Children★★

左耳から右耳へと移動していくドラムってだけでここまで不穏になるのかと驚かされる。
メインにすえるバイオリンはとにかく人を沈めていくラインを辿り、周りを固める楽器群はリスナーが聞き慣れた頃に何かやらかしてくる。
何度聞いてもお化け屋敷のようで怖い。

4.Garden in the Ceiling★★☆

お化け屋敷を抜けると光広がる庭園でした。が、今までの経緯があるので安易に安心できない。
予想通りお化け屋敷から誰もいない洋館に案内されました。
テレビはつけっぱなし、ポルターガイスト常駐、ガラガラヘビはいるし、勝手に開くびっくり箱、
耳元で子供の声が聞こえるんですけどこの屋敷からはいつ出していただけるのでしょうか。

5.the owl of windward★☆

屋敷の一室から地価へと辿る階段が見つかったかのように、厚みを増していく残響。床に落ちる水滴のようなガラスの音。
テープを逆再生したような声ですら洞穴の風音に聞こえ、右から左へとドップラー効果をかけながら走ってく少年の叫び声のようなノイズ。
洞窟も終盤に近づくとなにかの信号が聞こえてきて、他の音は消えていく。

6.Scorpius Circus★★★★☆

発信源まで辿り着いたら、ICOが眠っていそうな遺跡。
いつか見たことのある建物の中を歩くような不思議な安心感が今までのノイズすら母親の声に変えてしまう。
3:40辺りから、かつてこの遺跡であった争いを再現するような劇的な展開になるが、暖かな印象に変化はない。
4:40から極端にファズのかかったギターがとても優しい。

7.song cemetery★★

10分を超える♯6をピークに、今までのことが幻視だったかのように落ち着いた展開を見せる。
いつの間にか霧の中にいるような。
一定の詩を詠み続ける少年の声が物悲しい。

8.Give me shadow, put on my crown.★★

風邪を引いたときに見る夢のような、ふわふわしてとても穏やか。
意識を覚醒させられるような害音が少しずつ増え、4:40で完全な砂嵐と化す。
その後レム睡眠と覚醒状態の狭間を浮沈し続け、ベースの鼓動だけが世界に残る。

9.Black Hole Bird★★☆

静寂がうるさくて耳が痛い状態を、実際に音を用いて再現した曲。
星もないような夜の闇に、次第にリズムをあげてヘヴィなギターサウンドが掻き鳴らす。(静寂を)
10:40を超えると風だけが吹き、静寂さえ止まる。
遠くで鐘を鳴らすかのようなギター。何かが始まる予感。
予感は予感で終わるのだが、夜に何か起きそうで起きないこの感じ。

10.Unspoiled Monster★★★☆

音合わせを外しまくってたラッパから始まってハッと目が覚める。
演奏会の前に眠ってしまって、実際に演奏が始まるまでに長い夢を見ていたよう。
微妙に周りとタイミングがずれる管楽器達が、中学生の晴れ舞台のよう。
演奏会の始まりと同時に自分の旅は終わる。

総評.★★

ニカ系といわれるらしいworld's end girlfriendを買ったのは完全に名前買い。(ニコニコで聴いたってのもある)
BGMとしてかけていても、どこか不安を感じるような昏いアルバム。
あらゆる音を用いて造られた建築物の中を探索させるような手法は、「歌」ではなく「曲」でもなく「音楽」なんだと思う。
アルバムとして全ての曲がつながりを持つ、完成度の高いアルバム。
個人的には好きではないし、お勧めもしない。

(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

17th.227-229 : 名無しのエリー2008.03.17.

1.流浪(wandering)

繊細なハープと扉の音が響き渡る。遠くで鐘が鳴り響き、行き先も分からないまま旅がはじまる。

2.誕生日抵抗日(birthday resistance)

左右に振られるホーンと打ち込みドラムが力強い。中盤からの緩急のつけ方は流石。
ラストの郷愁漂うオルゴールは…早速ホームシックですか?

3.100年の窒息(100 years of choke)

不穏な空気。流れ出すメランコリックな弦の調べ。やはり故郷が恋しいようです。が、もがきながらも一歩づつ前に。
やがてドラムンがバカスカ入り乱れる上でピアノと弦が優雅に舞い、
さらにそれをホーンがひっくり返すというお得意のカオスへ突入したかと思いきや、嵐の終幕は突然に。
この辺りは相変わらず上手い。

4.草の方舟(grass ark)

穏やかなピアノ。遠くで鐘の音。淡々と移ろいゆく景色。そして4拍子と3拍子が混じり合い、新たな流れへと。
辿り着いた先に在るのは、束の間の静寂。嵐の前の静けさ。そして轟音と共に壊れるガラスと、開くドア。

5.シャンデリアの下の馬の幽霊(ghost of a horse under the chandelier)

ピアノとハープが壊れたように絡み合い、そこにチェロが横たわり、さらにドラムとパイプオルガンまでもが加わり、奏でられるのは華麗なロンド。
と、舞踏会に招かれたかと思いきや廃墟に幻を見ていたようで、気が付くと通奏低音のように流れ出すレクイエム。
そして後に残るのは、想いの残滓。

6.8重人格と11羽のカラス(the octuple personality and eleven crows)

穏やかな瞑想。力強さも兼ね備えた静謐な祈り。
途中何をキメたのかあはあはうふふとお花畑にトリップしつつ、そのまま安らかに眠れ…ないのはもうお約束。
かりそめの自我に逃避せず、容赦なく押し寄せてくる現実と戦わなくちゃね。
カオスすらも力強さに換え、一応の大団円。

7.コルチャックと亡命(breath or castle ballad)

波の音、ピアノとスティールギターをバックにフルートと弦が奏でるのは、静かな哀しみ。
破滅へのインタルード。

8.エレウシスの出血(bless yourself bleed)

サンプリングボイスが胸騒ぎをもたらし、弦がそれを裏付ける。
硬質なドラムと金属的なホーンに弦が重なり、一気に押し寄せる衝撃。そして静寂。
気が付くと一面の銀世界。息が詰まる。今にも泣き出しそうだよ、目も当てられない。
二度目の衝撃は真綿のようだ。ゆっくりと優しくでも確実に終わりへと至らしめていく。
倒れた耳元に、誰かの気配と ドアの音。

9.境界線上のススキ(dance for borderline Miscanthus)

そして連れて来られたのは戦場か地獄か。
葬送の如きリズムを奏でる弦と、ギターのハウリングでもうダメぽ… って泣き言吐いてたらカオスなドラムンが遠くからやってくるし。
ホワイトノイズに細切れにされる意識。笑い声とか鐘の音とか叫び声とかもうのーみそぐちゃぐちゃ。

10.水の線路(river was filled with stories)

そして最後は穏やかな弦楽奏。生演奏付きたぁ、やっぱここはあの世ってヤツなのかい?

総評.★★

現時点ではwegの最新アルバム。ポストロックバンドMONO主宰のHHRにレーベル移籍後の一枚。
相変わらず様々なイメージを誘発させる音世界は健在。しかし。。。なんでこんなに薄っぺらいのさ!!
いや、時と共に作風なんて変わるのは当然なんだけど、
音コラージュの手法だとか弦の入れ方だとかはこれまで通り(≒手癖感満載)なだけに、毒気が抜かれた気がして仕方がない。
毎盤恒例のラスト前2曲目、終わりに向かい邁進していく破壊的音圧まで裁断されて削がれているのにはもうびっくりさ。
中途半端な癒しどころか二度と立ち直れない程の絶望の渕に立ってたら更に後ろから突き落とされるような闇が前盤まではあって、
だからこそ無理な人は無理なんだろうけど、俺はそういうのが大好きだったんだよ。。。
とまぁ個人的には薄口で合わなかったんだけども、希望に向かっていると捉えればこれはこれでアリなんだろうし、
一つの作品として成立してるのは確か。
何だかんだ言いつつもあのカオスっぷりは秀逸だし、繰り返しになるが彼はえげつないほど円盤の中に音世界を構築するのが上手い。
ナウシカは見事満点だっただけに、次作がどうくるやら楽しみ。
※ 彼の音源は各トラック切り離して聴くモンじゃないと思うので、個別評価はしません。つーかできません。悪しからず。

<後述レス>
 レビュー書くためにヘッドフォンでじっくり聴いてたら、エッセイ風味レビュー 中二病和えになっちゃいました。
 ご容赦頂ければ幸い。

(★:2点,☆:1点の計10点満点。楽曲は星評価なし。)