* カバー・トリビュート盤 : きゅうじゅうねんだい・びじゅあるけい

24th.519-522 : 名無しのエリー2011.01.30.

1.ピンク スパイダー(heidi.)★★

hideがいる(いた)事務所に所属するポップなバンド。ジェネオンからメジャーデビューしている。
Aメロ頭のブレイクには「おおっ」と思ったものの、後は無難すぎ。
正直RIZEより曲とVo.との相性は良い筈なのだがアレンジ面では彼らに劣るし、
しかもheidi.と同じく上手く個性を出せなかったSIAM SHADEには演奏力で劣るという。
2008年の「hide memorial summit」では「TELL ME」をカバーしていたのに何故?と思っていたら、レーベルサイドからの要請だそう。
そういうの良くないって!

2.街(ドレミ團)★★☆

所々レトロなフックを仕込みつつ軽快でオサレな感じのバンド。
歌い方が松岡充そっくりで笑った(特に出だし)。演奏もほとんどコピーだし、ドッペルゲンガーかよw
(これ以降“ヴォーカルそっくり演奏ほぼ完コピ”をドッペルゲンガーと呼ぶことにする)

3.Melty Love(BugLug)★★

ルックスの通りキラキラしていてミクスチャーな要素も持つバンド。V系なのに最初は顔を出さずにシーンに登場したりした。
原曲は洋ポップ色が強かったが、ここではストレートなロックテイストに。
間奏等の小洒落たセンスや出だしの「君の笑顔」の歌いまわしがいかにもネオヴィジュアルっぽくて笑ってしまった。
しかし全体的にやけにあっさりしているので、これが原曲だったらヒットしていないと思う。

4.1/3の純情な感情(NoGoD)★★★

キワモノ的ルックスではあるが実は相当なHR/HMテクニックと高い歌唱力を持つバンド。
ヴォーカルのキーがやたら高い以外は原曲に忠実かと思いきや、間奏やラストで演奏力を見せ付ける。
でもどうせならもっとテクニックを魅せられるような曲にすればよかったのに、と思わずにいられない。

5.月下の夜想曲(D)★★★★☆

ヴァンパイア等をイメージしたゴシックメタルサウンドのバンド。エイベックスからデビューしたがメジャーに行っても“濃く”なり続けているのが凄い。
原曲はタンゴのようなアレンジだったが、彼らは遠慮することなくコテコテのメタルアレンジを施した。間奏まで凄い力の入れよう。
ヴォーカルの声質や原曲のメロディーもあいまってとにかく濃い。流石。
余談だがこれほどの実力とデビュー以来4作連続TOP10入りといった実績も兼ね備えていながらも今ひとつ知名度に欠けるのは、
検索では絶対に引っかからないバンド名のせいのような気がする(笑)。
検索で必ず引っかかるように、と命名したお笑いコンビ「NON STYLE」を見習ってほしい。かといって今更改名しても遅いとは思うが。

6.STORM(少女-ロリヰタ-23区)★★

“ロリータ23区”と読み冒頭の“少女”は読まないという。読めないバンド名はV系の伝統。
音楽性は元々へヴィーロック+トランス+ミクスチャー等々を飲み込んだものだったが、Vo.が交代して以降は割と普通になっている模様。
原曲のちょっとしたフレーズからギターソロまで完コピかと思いきや、原曲の綿密な音作りだけは無視してブ厚い音で押すアレンジ。
なんか中途半端。

7.紅(摩天楼オペラ)★★★★★

かつてVersaillesのKAMIJO主宰のレーベルに所属しキングレコードからデビューしたメタルバンド。
原曲を踏まえつつ、シンフォニック+メロスピ成分を150%増強している。
そしてまたヴォーカルが上手い。藤井フミヤのようなクールな声から、フェミ要素+往年のジャパメタ的なハイトーンまで操れる。
とにかく熱くてカッコいい。個人的には今作のMVP。

8.With-you(DaizyStripper)★★★☆

出だしの歌声が女の子かと思った。フェミニンなハイトーンヴォーカルを擁する適度でハードでポップな音楽性のバンド。
原曲はカノンを引用したり凝りに凝ったアレンジだったが、
彼らは青春パンク的なストレートな疾走感をメインにしつつ間奏やラストは原曲のように上品にまとめたアレンジを施している。
個人的にはアリ。

9.Winter,again(12012)★★☆

関西のコテコテ系バンドが集う某事務所出身でありながら、
メンバーは全員本名でNAYUTAWAVEからのデビュー後は音楽性も割とストレートになったバンド。
Vo.は宮脇は2010年のワールドカップ南アフリカ大会ではブログでの現地レポートが話題になり、
さらに海外メディアから「日本から来た少女」と報道され話題になったりした、
さて宮脇の声はTERUそっくりなのだが、ここでは演奏も完コピときた。ドッペルゲンガーその2。
インタビューを見ると本人たちも開き直っているのだが、本当にこれでいいのだろうか。

10.ロマンス(アンド)★★★

今どきのV系らしいややヘヴィー志向のバンド。
基本的にヘヴィーだけど、サビだけダンサンブル。とにかく音を詰め込んだアレンジで良くも悪くも若いな-、と。
ヴォーカルは妙にキーが低いのだが、それだけでかなり物足りない(笑)。

11.S.O.S ロマンティック(Mix Speaker's,Inc)★★★★

Psycho le CemuのAYA(女形。ギター)とseek(とんでもないコス。ベース)を中心に結成され、ツインヴォーカルを擁するバンド。
意外と骨太なアレンジで攻め、原曲のニューウェーブ的脱力感こそ減退したものの、
B級テイストは上手く自分たちのものへと昇華できており好感触。サビのドラミングやシンセとか面白いし。
もう少しツインヴォーカルを生かせたらもっと良かったかもしれない。

12.ENDLESS LOVE(LOST ASH)★★☆

“90年代のV系”っぽい音楽性のバンド。結成わずか1年だそう。
サビでこっそり入ってるシンセ以外は例のリフ含めほぼ完コピ。ヴォーカルもそっくり。ドッペルゲンガーその3。
まぁそもそもD-SHADE自体割とパ・・・なのは置いておこう。

13.Schweinの椅子(MERRY)★★★

元々「メリー」表記でレトロックを掲げていたが、表記変更後は割とフツーなパンクになりつつあるバンド。
Vo.ガラのハスキーな歌声自体が究極の飛び道具なのでそれでいいのだろう。
今回もアレンジはわりと原曲に忠実だが、ガラの歌声が入るだけでMERRYの曲のように聞こえる。
ただ彼らに関してはこれぐらいは当たり前だと思うし、正直もっとやってくれるかと思っていた。

14.JUPITER(DuelJewel)★★★☆

正統派な音楽性でセンスもよく、インディーズながら曲にタイアップがついたりしたものの
時期が少し早かったこともあり今一つブレイクの波に乗り切れていない感のあるバンド。
アレンジに関してはもうそのまんま過ぎて閉口なのだげと、ヴォーカルがなかなか良い声で曲との相性もばっちり。
どうせなら冒険したアレンジで聴きたかった。

15.夢より素敵な(DOGinTheパラレルワールドオーケストラ)★★

ルックスやPVはキラキラしているが、音楽性は…よくわかんない。最近流行のコテオサレビジュアル系だろうか。
なのにややドッペルゲンガ-気味でなおさらよくわかんない。

総評.★★☆

ヴィジュアル系人気再燃とともに90年代のヴィジュアル系大ブームが再評価されつつある中、
遂に出たネオヴィジュアル系バンドによる90年代ヴィジュアル系カバーアルバム。
原曲のハードルがどれも高いため心配だったものの、思ったよりも出来は良かった。
やはりかつてに比べ最近のバンドは技術的に底上げされているのだろう。
だがどうも原曲を大事にするあまり、自分のバンドの色を出せていないものが非常に多い。せっかくの機会なのにもったいないと思う。
でも逆に言えば原曲を知る世代は安心して楽しめるわけで、ましてや原曲を知らない世代なら普通に楽しめるはず。
「これを機に原曲も聞いてみたい♪」みたいな後者の反応もちょこちょこ見受けられるし企画としては成功なのでは。

(★:2点,☆:1点の計10点満点。カバー元オリジナルのアーティスト名は省略しました。)