* アーティスト名 : すまっぷ

20th.315-318 : 名無しのエリー2008.12.31.

1.Theme of 006

サックスをフィーチャーしたグルーヴィーなインスト。
キャンディ・ダルファーの「SAX-A-GO-GO」のパロディー、というかほぼそのまんま。いいんですかコレは。

2.働く人々★★★

1曲目の流れを汲むファンキーな曲。ブリッブリのベースとアッパーなホーンに彩られた極上のトラック。
一聴するだけで90年代のSMAPのアルバムの異様な気合の入りようがよくわかるだろう。

3.イルカに逢った夏★★★★

木村、そして当時まだ在籍していた森の2人で歌われる曲。
爽やかな風を感じさせるエレガントなホーン隊と涼しげなシンセの音色が心地良いサマーチューン。
アイドルらしい清涼感とほのかな色気が同居する森のボーカルをサラっと堪能できる。
森の脱退は惜しかった…。木村のボーカルも今と比べると驚くほどまろやか。
聴いてるだけで美しい夏のリゾートの情景を妄想しまくれる歌詞も良い。

4.渋滞の楽しみ方★★★☆

軽やかにスキップをキメるベースとスコンと抜けるスネアが耳に気持ち良い曲。
海で遊んだ帰りに渋滞にハマるものの、全くイライラすることなく車の中でハシャぎまくる程浮き足立ったカップルの様子を描いた歌詞が楽しげ。
「西の空が赤く染まる」という歌詞を盛り上げるような夕日の似合う哀愁漂うサックスも聴き所。

5.M・A・S・H★★★

全編ニューヨークでレコーディングしたらしい今作。この曲はニューヨークらしくヒップホップ調。
SMAP常連のアレンジャーCHOKKAKUによるアーバンなジャズファンク風のトラックにラップが乗る。
6人がマイクリレーしていき、スムースなサビに繋がっていく、なんとも小粋な曲

6.それが痛みでも★★★

木村・森の2人による曲で、スピーディーなジャズファンク。
相変わらず間奏でベースがウネウネブリブリ、ホーンもゴージャズ。本当に贅沢なアルバムだ。
これもアレンジはCHOKKAKUだが、ミュージシャンのクレジットが無いので全編打ち込みなのだろう。
「コビなんか売りたくないって思っていたら礼儀を覚えるのを忘れた気がする」という歌詞が、等身大のSMAP、という感じでナイス。

7.もっと君のこと★★★☆

稲垣のソロ曲。彼の飄々とした、そしてすっとぼけたキャラによく似合うフワフワしたラテンナンバー。
ユルいノリで気楽に聴ける癒しのトラックで、間奏のスパニッシュギターのような音色は特に癒される。
稲垣の気の抜けたなボーカルで「しかたなくUFOの話をまぬけにしてる夜」なんて歌われると妙に笑える。

8.僕の冷蔵庫★★★★

香取・草彅の2人による曲。二人とも声がガキくせー。
「君色思い」「SHAKE」などを手がけたポップスマエストロ・CHOKKAKUらしさ全開の、キャッチーなシンセを大フィーチャーした陽気な曲。
新しい冷蔵庫を買ってワクワクしている男の心情を描いた歌詞もなかなか秀逸。
「アメリカ映画でね 見かけた冷蔵庫」というワンフレーズのみでカリフォルニアっぽい情景が目に浮かぶぜ。

9.情けないくらい恋をしよう★★

ブックレットにある「t.kimura&smap sing」というクレジットが謎。木村もSMAPじゃん…。「内山田ひろしとクールファイブ」みたいなもんか?
とはいえ、木村のみにオイシイパートが与えられている曲であることは確か。
曲調はビーイング系ロックバンドのようなスケール感と清涼感のあるロック。『スラムダンク』のオープニングテーマにもハマりそうな感じ。
故にこのアルバム内では結構浮いてる。

10.My Childhood Radio ~鏡の中のラジオ★★★

歌手・中居正広の世界を堪能できる、彼のソロナンバー。
近年ではコミックソングやノリ一発のヒップホップばかりを歌う中居だが、この曲はピアノメインのスローバラード。
まともな人間ならば、聴いてる間ずっと笑いが止まらなくなっても仕方が無い。
しかし、長年「ただの友達」と意地を張っていたはずの幼馴染への恋心を自覚した男の不器用な心情を歌った歌詞には、
中居のあまりにも足りていない歌唱がぴったりハマっている気がする。
岡村靖幸の名曲「ペンション」に匹敵する切なさ…と言ったら明らかに言い過ぎだが、
少なくとも、彼なりに感情をタップリこめて丁寧に叙情的に歌っていることは確か。
発表から14年経った今もそのインパクトは色褪せない、SMAPを代表する迷曲。

11.歯が痛い!★★★

中居・香取・草彅というSMAPバラエティ班によるコミックソング。しかしトラックは相変わらず手抜き無し。
ビッグバンド風のゴージャスなアレンジで、クリスマスソングみたいな陽気なホーンがドリフ的なドタバタムードを小粋に演出。

12.オリジナル・スマイル(スペシャル・エディション)★★★

冒頭に、アコギをバックにしたフォーキーな木村のソロパートが追加されいているのがシングルとの違い。
サビを聴いた瞬間に巨人軍とオロナミンCを想起させられる、無駄に爽やかなヒット曲。
作曲馬飼野康二(ここではMARK DAVISという変名を使ってる)、アレンジCHOKKAKUによる、王道のSMAP節炸裂の曲だが、
全編ユニゾンのボーカルがなんとなく先輩・光GENJIを思わせる。
余談だが、当時『タモリのボキャブラ天国』に登場した「エラを開~け~閉め~」というネタも秀逸であった。

13.Hey Heyおおきに毎度あり(アルバム・ヴァージョン)★★☆

シングルバージョンと比べてちょっぴりNASっぽくなっている。
関西出身者が一人も居ないSMAPだが、この曲の歌詞は全編関西弁。
KinKi Kidsがカバーしているのを見たことがあるが、今だと関ジャニとかに歌い継がれたりするのだろうか。
まぁ、歌い継いでいくべき曲だとは別に思わないが…。

総評.★★★

1994年リリースのSMAPの6枚目。
90年代中期のSMAPアルバムは、極上のサウンド+ペラい歌唱という、世界に一つだけの組み合わせを堪能出来る珍盤だらけだが、
このアルバムのその一つ。
夏に発売されたこともあり、ほぼ全編サマーソングで占められている、実に爽やかなアルバム。
海外のジャズ・フュージョン界の著名なミュージシャンをガンガン使って作られた聴き心地抜群、
たまに冷や汗すら出そうになる極上のトラックは聴く価値あり。
この6枚目のアルバムからSMAPのアルバムは右肩上がりでどんどんゴージャスになっていく。
そのゴージャスなトラックとSMAPの歌唱は明らかに釣り合っていない。
しかしこのアルバム収録曲を平井堅とかが歌ってたら、それこそ隙がなさ過ぎて気軽に聴けなくなるだろう。
時に間の抜けた歌唱にツッコミを入れながら、ドライブのBGMとしてサラっと聴き流したい一枚。

(★:2点,☆:1点の計10点満点。tr.1は星評価なし。)

28th.202-205 : 名無しのエリー2016.08.29.

1.KANSHAして(Wah Wah Version)★★★☆

16thシングルのアルバムバージョン。一発目からワウギターの伝道師、Wah Wah Watsonを迎え入れている。
ギターは勿論のこと、ドラムや間奏のトランペットが滅茶苦茶カッコいい。
惜しむらくは、OL目線の歌詞が曲に合っていないこと。シングルの方が、歌詞との協調性は高い。

2.ルーズなMorning★★★☆

森・香取がボーカル。まだ香取の声がかなり若い。この曲もイントロからギターとブラスが一気に流れ出す。
この時期のSMAPには必要不可欠だったCHOKAKKUが編曲しただけあり、かなりお洒落な出来となっている。
ちなみに歌詞は休日っていいね~みたいな内容。カッコいい曲なのに歌詞がこんななのが、The SMAPって感じ(?)

3.雨がやまない★★★★

木村・森がボーカル。(SMAPの中では)安定した歌唱力のツートップなので、かなり安心して聴ける。
これまでのテンションとは変わって落ち着いた雰囲気の曲。

4.しようよ(Let's do it)★★★★

17thシングル。間奏にテクニカルなサックスソロが追加された。
流れるような歌詞がGood。打ち込みであるが、ここまでの生音の曲と変わらない安定したクオリティ。
聴いていて楽しくなってくる。

5.切なさが痛い★★★☆

ギターとエレピが静かに入ってきたあと、バンドサウンドでじっくり聴かせる曲。
正直お洒落なカフェとかで流れてても全然違和感はない…と言いたいところだが、やはりここまで来ると歌唱力との差が…(笑)
ボーカルは木村・中居。中居はガラガラ声ではまだないから、多少聴きやすいかもしれない。

6.感じやすい不機嫌★★★

ボーカルは木村・草なぎ・香取。
落ち着いたイントロの後、一気にテクニカルな展開になる瞬間が非常に気持ちいい。
ブラスなどは打ち込みであると思われるが、それでも素晴らしいクオリティ。

7.たぶんオーライ★★★★★

このアルバムの核となる曲。15thシングル。
シングルに比べ演奏がさらに激しくなっている。始めのサックスや間奏のドラムソロなど、聴きごたえ抜群。
これ、今のアイドルじゃとてもじゃないけど出せないだろうなあ。それぐらい圧倒的。

8.君がいない★★★

もう演奏がテクニカルとしか言うことがなくなってきた…。このアルバムの中では珍しく全員が歌っている曲。
この流れで来るとどうしても2段ぐらい落ちる。単体だと素晴らしい出来だが。

9.人知れずバトル★★★

全編打ち込みで作られている。始めのピアノから、また一気にテンションが高くなる。
打ち込みでもここまで作ってしまうあたりが、90年代のSMAPの凄さなんだろうなあ。
ボーカルは木村・森。

10.A Day in the Life★★☆

ジャニーズはあるあるな感じのエセラップ曲。トラックはなかなか退廃的でいいものの、やはりラップがどうしても笑ってしまう。
ラップ曲なら次作に入っている「Slicker's Blues」の方が完成度は高い。サビも若干古臭さが目立つ。
ところでタイトルはビートルズから取ったのだろうか?

11.Alone in the rain★★★☆

ミュージカル的なバラード。
相変わらずバックが豪華だ。マジで宝塚が歌ってても違和感はない。いや、あるか。さすがに。

12.それが僕の答え★★☆

ロック色が強い曲だが、これで締める気だったのだろうか?正直前曲で終わらせて良かったと思う。
打ち込みで作られているが、これだったら生音の方がパワーが出ていたと思う。

13.Theme of 007(James Bond Theme)★★★★☆

いつもはオープニングにテーマ曲が設置されているが、今回はラスト。故におまけだと思っていいと思う。
5分以上あるインストだが、演奏がハイレベルすぎて全然飽きない。
ストリングスやブラスも総動員で参加した曲だけあって迫力が半端じゃない。お腹一杯になれます。
ほんとに素晴らしい出来なのだが、SMAPのメンバーが参加していないという意味で一つ星を減らした。
にしても豪華すぎんだろ、ほんとにアイドルのアルバムかよこれ…

総評.★★★★☆

前作「006」ぐらいから豪華ミュージシャンの起用を始めていたが、今回で一気に本気を出したような感じ。
始めクレジット見てぶっ飛んでしまった。
NYスタジオで録音したこともあってか、音の広がりもなかなか良いように感じる。
何よりも演奏が超ハイクオリティであるから、ミュージシャンを知らなくても「何これ!?凄っ!!」となると思う。
SMAPの歌唱力が逆に曲の良さを減らしているんじゃないか…と思ってしまう部分はあるが、SMAPだからこのアルバムが作れたのだと思う。
90年代のアイドルのアルバムがどれだけ本気だったのか知りたい人は是非。
勿論、聞き流したりするのも良いと思う。

(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

15th.538-542, 547 : 名無しのエリー2007.09.01.

1.雪が降ってきた(ballad version)★★

初期のシングル「雪が降ってきた」のバラード版。フルではなく、サビまでの1コーラスを収録。
5人が順番にソロで、「彼らなりに」情感たっぷりに歌い上げている。テンポはバラードなので原曲より遅め。
原曲のハジけたノリのほうが歌詞の内容に合っている気がする。

2.オレンジ★★★★★

大ヒット曲「らいおんハート」のカップリングだったためか、ファン以外にも不思議なほど知名度がある。
日本人のツボをつきまくった美しいメロディーと、スマップにしか出せないような拙くも切ないハーモニーが絡み合う、地味なる名曲。
シングルベストに入る曲としては地味だが、『裏スマ』ではエース級。

3.恋の形(2001 version)

R&B風のアレンジが施されたスローバラード。
落ち着いたトラックに不安定な歌唱力が乗り、聴いていてモヤモヤすること必死。スマップにはこういうタイプの曲はハードル高いような。
ただ、香取がなかなか健闘している。

4.言えばよかった★★★★

黒っぽいギターのカッティングとリズムで構成された失恋ソング。ハネたベースが気持ち良い。
タイトルからも連想できるだろうが、「チキショー。告白しときゃよかったよー」な曲。サビでは「言えばよかった」「言えなかった」が繰り返される。
ラストでは英語で「I couldn't say you~」なんて爽やかに歌っている。そのまんまじゃないか。
後半のブリッジの部分で、「は?これOKテイクなの?良いの?こんなのCDに残しちゃって…」
と誰もが衝撃を受けるであろう中居のソロパートが収録されている。
よくバラエティーなどで中居が披露するガラガラ声。あれ、半分ウケを狙ってやってると思ってたが、
彼はあれに近い歌声をCDでも披露してしまっている。でもまぁそれが良いフックになっている…のか?

5.ひと駅歩こう★★★

キムタク+香取で歌われるミディアムチューン。
いつもと違う駅で地下鉄を降り、地上に出て街を歩いてみるか、というストーリーが描かれる。
歌が上手すぎないぶん、こういう身近で日常的な風景の描写のような歌詞を歌わせたら天下一品のスマップ。
誰もが認めるスターにも関わらず、一般人と同じ目線の世界にすーっと入り込めるのが不思議。
全員30歳になってしまった今のスマップが歌いなおしたら違和感バリバリだろうが。

6.それじゃまた★★★

ユニゾンで歌われる、非常にスマップらしい温かな応援ソング。
ヒット曲「がんばりましょう」をミディアムテンポの落ち着いた曲に仕上げたような感じ。

7.君と僕の6ヶ月★★

明るめのクリスマスソング風のアレンジだが、歌詞にクリスマスとの関連は一切なし。
所々に照れくさくなるようなフレーズが散りばめられているが、アイドルの歌うポップスのなんたるかを知り尽くした歌詞だとも言える。

8.Major(2001 version)★★★★

「オリジナルスマイル」カップリング曲をリメイク。前向きなメロディーをもつミディアム調の曲。
デビュー以来、節目ごとに様々な事件(メンバー脱退、木村デキ結婚、稲垣メンバー事件など)に直面し、
それを乗り越えながら成長してきた彼らによく似合う曲。

9.泣きたい気持ち

元々は中居のソロだったらしいが、ここに入っているのは皆で歌ってるバージョン。歌い出しは中居が担当している。
「君色思い」程の衝撃はないものの、音程がゆらゆらと揺れるスリリングなものに仕上がっている。
「なぁきたぁ~い~きも~ちだ~よぉ~」ってお前、聴いてるこっちが泣きたくなるぞ。
曲自体はありがちな失恋ポップス。

10.どうしても君がいい★★★

青さ・若さがほとばしる正統派アイドルポップ。若さゆえの訳の分からないパワーが炸裂している。
あまりにも青すぎて聞いてて恥ずかしいぞ。もう今のスマップには絶対に歌えないだろう。
「カードがなくなるから」と、電話を途中で切るなんてまさに青春(一昔前の)。まるで決め台詞のように恥ずかしい歌詞が飛び交いまくる。
ユニゾンで歌われてるが、脱退前は木村とツートップだった森の声が一番前に押し出されている。

11.かなしいほど青い空★★

これも失恋ソング。曲のタイトルが素敵だ。
彼女がいなくなって、見るもの聞くもの全てがどうでもよくなってしまったような状態。そんな状態で見上げた空を的確に表現したタイトルだと思う。
これも森の声が一番聞こえてきて、時代を感じる。

12.If You Give Your Heart

稲垣メンバーのソロ。なぜか全編英語詞。
ちょいと退屈でありがちなメロディーのラブバラード。

13.BEST FRIEND(2001 version)★★★★

森脱退や、稲垣メンバー復帰の場面を彩ってきたであろう、スマップ史上一二を争う泣きのバラード。
この切なすぎる必殺メロディーを生み出したのは歌謡界の巨匠、筒美京平。
くっさい歌詞のはずなんだけど、メロディーとアレンジ、そしてスマップなりの本気の歌唱がそれぞれの素晴らしさを高めあっているようで、
奇跡のバランスを生み出している。
中居のパートが一番叙情的に聴こえる点から考えて、歌の上手な人が歌ったら逆に萎えるような作りになってる気がする。
素朴さが功を奏した。

14.Part Time Kiss★★★★

ロックからポップスまで様々なアーティストの作品に顔を出す、邦楽界の重要人物・CHOKKAKUアレンジによる軽快なダンスポップ。
優雅かつ上品なシンセと緻密なリズム、程よくハネるベースが、いかにも後期スマップという感じ。
「どうしても君がいい」「Don't Cry Baby」などと聞き比べてみると笑える。

15.さよならの恋人(2001 version)★★

古き良き初期スマップの垢抜けないノリを感じる曲を新録。香取と草なぎの二人が歌っている。
木村のやや勘違いも入った歌唱に比べたら、素朴ながらも張りのある香取の声の方が魅力的かもしれない。
悦に入ってる感じもしないし。

16.Don't Cry Baby

光GENJI直系のアレンジ&ボーカル。
前曲が結構なごめる曲だったから、いきなりこの曲が飛び込んでくると笑ってしまう。なぜこの位置にこの曲を…意図的か?
とにかく初々しすぎる。

17.どんないいこと(Every You)★★★

シングル「どんないいこと」の英語詞バージョン。
ボーイズIIメン風のソウルナンバーであるためこのバージョンが作られたのだろうか。
アレンジなどはそのまんまで原曲との違いは歌詞のみ。原曲の歌詞がかなり良いのでこのバージョンの必要性はよくわからん。

総評.★★★

1991年~2001年に発表されたスマップのシングル以外の全楽曲の中からメンバーの多数決によって選曲されたという、
タイトル通り裏ベストアルバム。
歌っているのはスマップなので、歌唱力には期待出来ないが、曲自体は特に駄作は無い。というか粒揃い。
歌唱力の低さが逆に曲の魅力を引き出しているというスマップならではの奇跡も何曲かで起きている。
曲順は時系列がバラバラ。リリース順に並んでいたら、光ゲンジ風のダサめなアイドルポップから、
ベテランミュージシャンを呼んで作られたトラックに乗せて歌われる良質なJ-POPへの変遷が手に取るようにわかって面白いのだが。
ミュージシャン達の名プレイが光る「言えばよかった」と、「Don't Cry Baby」の差が笑える。本当に同じグループかよ。
垢抜けないアレンジと歌声が突然飛び込んで来て笑ってしまう、ということが多々ある。
「なんか聞き覚えの無い声がするな」と感じたら、それはもちろん脱退前の森の声。
地味ながらも良い曲が揃っているので、そういうのが聴きたい時におすすめ。
あと、元気が無い時もおすすめ。「言えばよかった」と「泣きたい気持ち」の中居のソロパートを聴くんだ。

(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

13th. 866-870 : 名無しのエリー2006.12.29.

1.Theme of 015★☆

曲中ほとんど「S! M! A! P!」と歌い続けているインスト…だろうか?
ファンの歓声が入ってたりしてライヴのオープニングっぽい曲になっている。
その歓声やファンの歌声、ラストの仲居のシャウト(いや、叫びか?)がウゼェwwwwwって思うけど、
曲全体を見ればテンポや曲調がころころ変わったりして割りと面白いので、そこら辺に耐えられれば結構イケる。

2.GO NOW!★★★

割りとシンプル、というか変にごてごてしすぎていない編曲が好感触な疾走感のあるポップス。間奏の軽快なストリングスがGood。
するりとすり抜けるようなAメロや爽快感のあるサビ、一旦緩やかになるCメロと、
メロディーも良くオケも作りこまれているのでそこそこの出来だと思う。

3.世界に一つだけの花★★☆

皆さんご存知の大ヒット曲。売れましたねー。TVとかでも良く流れてましたねー。
そしてなによりも聴き飽きましたねー…。皆もそう思ってるんじゃねーの?
まぁそんなことはさておき、イントロから物凄く親しみやすいメロディーで覚えやすい。
一回最初から最後まで聴けばカラオケで歌えてしまうくらいキャッチーなんで、歌詞云々よりもそれで売れたんじゃ?
90年代にあってもおかしくないような王道ポップス。悪く言えば新鮮味がない。

4.時間よとまれ★★★☆

とりあえず… 「『ザ・ワールド』!時よ止まれッ!」 …サーセンwwwwジョジョヲタなもんでwwww
それは軽く流して、曲は失恋を歌ったメロディーのリズム感が心地よいバラード。
失恋のバラードとは言っても、マイナー調の泣きメロに変にごてごてしたアレンジをのせたようなものではなくて、
ストリングスやピアノを感傷的になりすぎない程度に使っている曲で好印象。Bメロやサビのコーラスも聴いてて気持ち良い。
分かっているとは思うけど、歌唱力に目をつぶれば…良く出来た一曲。

5.Over Flow★★★

ケツメイシあたりが歌ってそうな、サビ以外ラップでサビは爽やかでメロディアスなメロディーという、
最近すっかりお茶の間に浸透したタイプのヒップホップ。
イントロの高音域を動いているピアノや、間奏やサビでの女性コーラスが最高に爽快。ラップ部分もちゃんと韻を踏んでいて安心。
ただ、ラップで歯切れの悪い歌い方の部分も。仲居がラッパーの物まねっぽく歌ってるのもなぁ…ちょっといただけない。

6.ずっとずっと★★

レゲエ調の緩い雰囲気が漂うスローテンポの木村のソロ曲。個人的に木村はまだ聴ける歌唱力だと思っているのでまぁ許せるかな。
メロディーも良いしこの雰囲気も適度に脱力できるので良いんだけど、5分を超えるので冗長に感じる。聴いててちょっとだれる。

7.Jive★★★★☆

彼らのシングル「Let It Be」のような疾走感溢れるソウル風のポップス。
徐々にオケが盛り上がってサビで最高潮になり、開放的な演奏と雰囲気になるのがたまらない。
サビでの明るさの中に少しだけ切なさを含んだメロディーが秀逸。、
バックで鳴ってるブラスや間奏のサックスも実に良い。勢いがあるから歌唱力もそんなに気にならない。
正直「シングルいけるんじゃね?」って思う出来。アルバム曲ならこれがお勧め。

8.People Song ~みんなのうた~

童謡っぽい曲名だけど、そんな予想をしていたら大きく裏切られるファンク調の曲。
出だしのブラスや掛け声は「おっ!」っと思うし、イントロも格好よいんだけど、
肝心のメロディーが単調で面白みがない。サビもなんかメロディーが弱いし。
オケは良くできてるんだけどなぁ…。サビに入る前のギターのカッティングなんか格好良いし。

9.幸せの果てに★★★★

左で鳴っているギターの旋律や、美しいメロディーが心の琴線に触れてくるしっとりとしたバラード。
04はストリングスやピアノが印象的だったけど、こちらは最初に書いたようにギターが印象的。
右から聞こえるエレクトリックピアノの音色が、どこか儚げで目立ってはいないけれど曲を彩っている。
日本人好みの適度な湿っぽさと哀愁を持ったメロディーが、悲しい歌詞ではないのに涙を誘う。
…やっぱり歌唱力が足をひっぱってるけど。

10.It Can't Be★★★☆

香取ソロの曲で、なんと本人作詞の英詩。なんとなく洋楽っぽいクールで乾いた感じの編曲が印象的。
肝心の英語の発音は良くはないと思う。中学生がカタカナで書かれた振り仮名で歌ってる感じ。
けれどメロディーはひたすらに格好良い。クールなメロディーがクールなオケと共に耳に入ってくる。
発音が流暢だったらそれこそ流れるように入って来るんだろうけどなぁ…。
あと、3分半程度でコンパクトにまとめてくれているのが、ファンは不満だろうけど一リスナーとしては嬉しい。

11.freebird★★☆

体が自然に横に揺れるような心地よいリズムのシングル曲…だけどいまいち地味な感じ。
メロディーの出来は悪くないんだけど、やや全体を通して平坦な感じというか。
03みたいに大ヒットもしなかったし、特に書く事が見つからないというか…。
こういう聴かせるタイプの曲は彼らには合わないと個人的に思う。

12.FIVE RESPECT★★★★★

これはwwwwww ワロスwwwww
メンバーが交互でソロを歌いメンバーを紹介していくという曲で、どんどん曲調も変わっていくというとんでもない曲。
最初に仲居が木村を紹介、木村→草薙ときて別のメロディーを挟み、
草薙→稲垣、稲垣→香取、香取→仲居そしてまた別のメロディーといった構成。
ギターが印象的なロック調の部分やピアノ中心のジャジーな部分など、何の接点もないような曲調に上手くつなげてるのが見事。
とりあえず仲居の紹介テラワロスwwwwwww 香取、歌いながら笑うんじゃねーよwwwwwww
お遊び要素、(作曲、編曲者の)実験精神など色んな要素含めて満点で。

総評.★★☆

国民的男性5人組アイドルSMAPの大ヒット曲、「世界に一つだけの花」を含んだアルバム。
内容はどこかJ-POPっぽくない洋楽っぽいオケが特徴的な至って普通のポップアルバム。
いや、普通というのはちょっとアレな曲(12)もあるんだけど。
ポップスにソウル、ファンク、ヒップホップなどもう色んな要素が詰め込んであるので、お手軽に様々な曲を楽しめるのが良い。
普通は軽く流して聴くアルバムなんだろうけど、軽く流して聴くにはもったいないほどオケが良く出来てるし、
しっかり聴くには歌唱力が足をひっぱるしと、なんかイライラするところも。
アイドルという色眼鏡をはずせばなかなかの良質なJ-POPアルバムとして聴けるんで興味があれば。

(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

19th.551-554 : 名無しのエリー2008.10.19.

1.Theme of 019 super.modern.artistic.performance

インスト。プロデュースはBLACK EYED PEASのウィル・アイ・アム。
「おいおいこれがSMAPのアルバムかよ!」と驚かされるが、最近のSMAPのアルバム一曲目は大体そういう作り。

2.この瞬間、きっと夢じゃない★★☆

クールなインストから、優しいピアノとギターが鳴る、極めてJ-POP的なイントロへ。TBS系列の北京オリンピックのテーマ曲だったシングル。
入り口の広い柔らかなAメロから、サビまで駆け足で向かっていくBメロへの展開が地味に感動的。

3.Jazz★★★★★

作曲に菅野よう子、編曲は久々にCHOKKAKU、ホーンアレンジに村田陽一。
「ぬおぉ、スーパーモダンアーティステックパフォーマンス!」と叫びたくなる、冷や汗モノの名演を楽しめる。
SMAPの名盤『SMAP007』収録曲を彷彿とさせるモダンでグルーヴィーな楽曲だが、
当時から13年経ってるだけあって、あの頃よりはスマップのボーカルもそれなりに洗練されていて聴きやすい。
最近のシングル曲の地味っぷりからは想像もできない極上の仕上がり。

4.Love loser★★★★

こちらもCHOKKAKUアレンジの、疾走感溢れるアッパーチューン。
90年代に「夜空ノムコウ」「青いイナズマ」「SHAKE」「しようよ」などのSMAPクラシックスを編曲してきたCHOKKAKUだが、
あらためて彼とSMAPの相性の良さを確認できる楽曲。キレのあるハシャギまくりのストリングスとうねるベースラインがたまらない。
「君を想う遺伝子の意志が飛ぶ I'm sorry Hit me baby」などのイケイケなフレーズにも要注目。

5.あなたのためにできること★★

平凡バラードで一旦クールダウン。優しくまろやかな声で木村・稲垣・草彅の3人が歌う。
別に悪い曲では無いはずだが、前2曲の派手さを思うと特筆するべき点が見当たらない。
でもまぁ、次の曲も派手だからこの位置にありがちなポップスは必要なのだろう。

6.Keep on★★☆

出だしはギターリフをバックに勢い一発のラップ、次に流麗なシンセが響くSMAP王道のシティポップ感溢れるパートが登場し、
アニソンのようにドラマチックなメロディーが英語詞で歌われる。変な構成の曲。
ラップになると俄然存在感を増す中居。イキイキしまくりである。

7.Mermaid★★★★

フィリーソウル調の流麗なストリングスと上品なホーンが絡み合うアップテンポのサマーチューン。
由緒正しき国産シティーポップスを21世紀版にアップグレードさせたような曲調で、
どんなにムサくるしい部屋にいても、聴いてるだけで美しい南国のビーチを妄想できる。
個人的にはこの曲を聴き、キリンジがSMAPに楽曲提供してくれたら良いのにと勝手に妄想した。

8.ひとつだけの愛 ~アベ・マリア★★★

アヴェ・マリアを随所に引用したクラシカルな曲。
仰々しいストリングスとドラマチック過ぎるオペラ風コーラスに木村のラップが交錯し、聴き手を混乱させる。
美しいコーラスをバックに、彼らなりに凛々しく「♪ア~ベ~マリ~ア~」と声を張るサビの異物感は凄まじい。
クライマックス、木村のラップがどんどん盛り上がっていった所でビートが一瞬抜け、
ピアノをバックに「♪ア~ベ~…」と入ってくる部分は、過剰過ぎて笑ってしまう。

9.はじまりのうた★★★

シングル曲「この瞬間、きっと夢じゃない」っぽいポジティブな応援歌。こういう応援歌は「笑顔のゲンキ」(1992年)からのSMAPの十八番か。
豪華なストリングスが感動的に曲を盛り上げる。
こちらの方がよりシングル向きのような気もするが、
初っ端の「もうちょっともうちょっとペース落として」という歌詞が北京オリンピックにそぐわないからダメか…。

10.ココロパズルリズム★★★☆

ついに出た、という感じの中田ヤスタカ×SMAP。時代的にもこの曲がこのアルバムの目玉か。
Perfumeへの提供曲と全く変わらない、誰もが思い浮かべる中田ヤスタカのエレクトロポップをSMAPが歌う。
5人の男の声が入れ替わり立ち替わりする感じはPerfumeには当然無いので、それが新鮮といえば新鮮。
メンバーの声には勿論オートチューニングがかかっている。エフェクトによって中居の声が耳に優しく、聞きやすくなった印象。

11.そのまま★★★

シングル曲。アッパーな中田ヤスタカ曲の直後にこの曲のフォーキーなギターのイントロが鳴り響いてくる。
発売された時は「なんて地味で当たり障りない曲なんだ」と思ったが、派手な曲ばかりのこのアルバムの流れで聴くと、なんだかとてもホっとする。

12.Last Smile★★

前曲を引き継ぎ、そのままバラードゾーンへ突入。
「らいおんハート」を思わせるR&B風のミディアムバラード。作詞作曲は中島美嘉の「雪の華」の人。
ブリッジ部分という重要なパートが中居に任されており、ちょっとスリリング。

13.Still U★★★

やたらと英詞が多いヒップホップ風のポップス。数年前ののm-floのような、コンパクトで軽くて可愛い音色が詰まっていて楽しい。
数少ない日本語詞の言い回しがなんとなく不自然というか、訳詞っぽいと思いクレジットを見たら詞曲共に韓国人の作家だったので納得。

14.どうか届きますように★★

ラストは堅実な作りのスタイリッシュなミディアムチューン。
スーパーモダンアーティステックパフォーマンスな世界からいつもの、というか
最近のシングルで顕著な地味で煮え切らないSMAPの世界に帰ってきたような感じ。

総評.★★★☆

「Sports Music Assemble People」ことSMAPの18th。
トップアイドルという立場・権力をフルに活用し、豪華作家陣を揃えて極上のポップアルバムをリリースしてきたSMAPだが、
今回もそのパターンは健在。なんといっても今回のタイトルは「スーパーモダンア(ry」。
いつも以上に異様に気合の入った、スタイリッシュでファンキーでゴージャスな楽曲が並ぶ。
特にアッパーな曲たちの完成度は高くテンションが無駄に上がる。その分ミディアム曲やバラード曲は少々退屈。
歌ってるのがSMAPということで、トラックがゴージャスなのに親しみやすさや庶民感、そしてマヌケな感じもつきまとう。
それでも「SMAPが歌ってなきゃもっと良いアルバムになったのに」、なんてツッコミは野暮。
SMAPでなければこの楽曲は集まらないのだから、多分。
名シングル名アルバムを連発していた90年代後期のSMAPを思わせる曲が多数あり、ある種のJ-POPヲタにはたまらない作品。

(★:2点,☆:1点の計10点満点。tr.1は星評価なし。)