* コンピレーション : きてれつだいひゃっか

18th.419-423 : 名無しのエリー2008.07.25.

1.お嫁さんになってあげないゾ★★☆

80年代アイドルポップスによくある棒読みっぽい、感情のこもってない歌い方だからこそ浮かび上がる純真さが印象的なボーカルが憎らしい。
「アレンジマジチープだな」とボーっと聞いてると、間奏の優雅なピアノソロに軽くシビれてしまう、かも。
それにしても、小学生が主人公なのにいきなり「お嫁さん」ですよ。

2.マジカル Boy マジカル Heart★★★★☆

「飾りじゃないのよ涙は♪」なマイナー歌謡。とってつけたようなギターソロの軽薄さが80's。
キテレツのガールフレンド・みよちゃんの気持ちが綴られているっぽい歌詞。
「ねえねえ今度の日曜日 きみのうちに押しかけ天井裏とか押入れチェック入れていい?」だと。
自宅にいろんな発明グッズを溜め込んでいるキテレツ相手だから出てくるフレーズだが…過激だ。
超キャッチーなキメフレーズ「君にキョーミシンシン だけど聞けずにモンモン」もたまらない。

3.レースのカーディガン★★

一昔前の「火曜サスペンス劇場」が似合うかもしれない、哀愁漂う水っぽいマイナーバラード。
ギターやストリングスのフレーズがどことなく演歌っぽい。なぜこの曲が『キテレツ』に…?

4.ボディーだけレディー★★★☆

チープなシンセと腑抜けたホーンがたまらないポップス。アニソン界の阿久悠、森雪ノ丞が作詞したぶっとびリリックが彩りを添える。
タイトル通り、身体は大人・頭脳は子供になった女の子が主人公で、「ディスコでラジオ体操」しちゃったりする。
それにしても「大人って思ったより楽しくない」って…なんてアニソン的な歌詞なんだろう。

5.コロ助 ROCK★★☆

能天気でペラいギターとシンセが80'sムード全開の開放的なロック。
バカにされているような「Hey You!」という軽薄なコールも時代を象徴しているような。
歌詞に「ナリ」「我輩」など、コロ助の口癖ワードが散りばめられているが、歌っているのはコロ助じゃないので少々違和感が。

6.夢みる時間★★★★☆

『キテレツ』では珍しい(?)なんちゃってブラックミュージック風の曲。
聴いててジャクソン5「ABC」「I WANT YOU BACK」などを思い出し、なるほど、個性的溢れる5人
(キテレツ・コロ助・ブタゴリラ・トンガリ・みよちゃん)を中心に物語が展開するこのアニメにはピッタリの曲なのかな、と軽く勘違い。
間奏でコール&レスポンスしたくなるような陽気さ。終盤の軽~いサックスも素敵。

7.フェルトのペンケース★★☆

『シティーハンター』のエンディングテーマみたいな80'sシティポップ感のあるイントロを持つスローバラード。
名曲「木綿のハンカチーフ」をモチーフにしたっぽい歌詞が切ないが、「フェルト」という言葉の響きが何故か笑える。

8.はじめてのチュウ★★★★★

『キテレツ大百科』を代表する曲。
声を高速回転させてつくった人工のファニーボイスに乗せてファーストキス直後の初々しい心境が歌われる。
歌詞とアニメ本編の直接的な繋がりはないが、
藤子アニメでは珍しく、主人公とヒロインの関係が(チュウはしないが)親密なので、こうなるのも時間の問題だろう。
『ドラえもん』でも『21エモン』でも『エスパー魔美』でも『チンプイ』でもなく、『キテレツ』だからこそ似合う。
あらゆるアーティストにカバーされており、シンプルにギター弾き語り(キムタク等)、英語詞にしてメロコア(ハイスタ等)、
イントロのシンセのフレーズをハンドクラップを交えて「♪ラララララララ…」と歌いゴスペル風(日本全国のアカペラサークル等)など、手法は様々。
どんなアレンジでもハマってしまう、懐の深い曲。

9.メリーはただのともだち★★☆

キテレツの中の人が歌ってる曲。テクノポップ風の浮遊感ある軽快アレンジ。
メリーという女の子にくびったけになってるみたいだが、みよちゃんはどうした?

10.すいみん不足  ★★

気の抜けたガールズバンド風アレンジに乗せて睡眠不足の心境が淡々と歌われるシンプル曲。
チャットモンチー辺りにカバーさせると面白いかもしれない。後半変拍子になったりして。

11.お料理行進曲★★★★

約8年にわたるアニメ放送期間中、後半の4年間ずっと使われ続けてきた人気曲。
「はじめてのチュウ」と並んで『キテレツ』の代表曲といえるだろう。
チャイムとファンファーレで始まるすぎやまこういち風の壮大な雰囲気でコロッケの作り方を説明する1番。
ゲームミュージック風に、さらにドラクエっぽくアレンジされている間奏。
突然雰囲気が穏やかになり、フィナーレを思わせる曲調でナポリタンの作り方を説明する2番。
世にも素敵なお料理組曲である。

12.HAPPY BIRTHDAY★★★

ZARD風の爽やか正統派ポップス。歌詞も森雪ノ丞にしてはおとなしめだが、トランプを配るくだりで雪ノ丞らしさが…。
ラスト、「Happy birthday to my friend」のリフレインに『キテレツ』キャラによる「おめでとう」の声がかぶさってくるので、
うっかり感動…するかもしれない。

13.うわさのキッス★★★

明らかに浮いてる、TOKIOのスマッシュヒット曲。タイアップしてたのか…。
とはいえ初期TOKIOらしい、光GENJIフレイバー漂う軽薄歌謡ロックはそれなりに面白い。
「うわさのキッスをあげる 情熱キッスを君に」というフレーズはクラシック。

14.キテレツ大百科★★★

サビのキメフレーズは「驚き桃の木山椒の木 奇妙キテレツ大百科」。
『ドラえもん』の「♪あんなこといいな できたらいいな~」のような、アニメの内容のイントロダクション的な役割を果たすザ・アニソンな曲。
しかしこの曲はアニメ放映半年前に作られたパイロット版で一度だけ流れ、以降レギュラー放送では使われず。
『ドラえもん』との差別化を図ったのだろうか。
アレンジは細野晴臣。

15.コロ助まちをゆく★★☆

こちらもパイロット版だけで使われた、細野晴臣アレンジのテクノポップ。
ロリータボイスで元気よく歌われる「コロ助のテーマソング」だが、歌ってるのはコロ助ではない。
しかし随所にコロ助のセリフが挿入されていたりする。「せっぷくもうしつけるナリ」。

16.キミと結婚したら!★★★☆

キテレツの中の人が歌ってる曲。
このアルバム1曲目「お嫁さんになってあげないゾ」と対になっており、彼のガールフレンドみよちゃんへの切実な思いをキモカワいく歌う。
中の人が同じである一休さんが歌ってるように聴こえたりもして、「坊さんなら煩悩捨てろ」とつっこみたくなるとか、ならないとか。
キテレツ的には、「女って いるとうるさい いないと寂しい」とのこと。

17.ドキドキFRIENDLY★★★★

コロ助の中の人が歌ってる曲。
不意打ちで聴くとうっかり萌えてしまうかもしれないぐらい、シャレにならないぐらい愛らしいボーカル。
「おうちでパソコン叩きはNO GOODナリ」という先見の明全開のコロ助の小言が印象的。
意地悪そうに見えて実は相当ピュアなブタゴリラが悪者にされてる歌詞が個人的に、切なく感じられる。

総評.★★★★

藤子アニメのクラシックが『ドラえもん』ならばこちらはニューウェーブ?『キテレツ大百科』の主題歌集。
80'sフレーバー溢れるアイドルポップスからアニソンの枠を超える邦楽クラシックまで、楽しい曲が揃ったアルバム。
うっかり優しい気持ちでいっぱいになってしまう。
アニメファンのみならず、レトロなポップスが聞きたければとりあえずチェックしておきたい一枚。

(★:2点,☆:1点の計10点満点。)