* コンピレーション : けいおん!

22nd. 155-159 : 名無しのエリー2009.08.31.

(Disc.1)

1.カレーのちライス★★

1曲目はシャ乱Qとかがやりそうな、ちょっと下世話な感じのアップテンポ曲。まあ演奏陣シャ乱Qより上手いけど。
もっとユルイのかと思ってたらなんか基礎がしっかりしてて地味に上手い。
キーボードとリードギターは回ってくるソロをすんなりこなしてるし、ドラムも特に派手なテクの披露はないけど手堅い。
一方ベースは下手ではないが、ボーカルの声と相性の悪いブリブリの音作りといい、でしゃばって弾き倒したようなプレイといい、
方向性がズレてて浮いている。
そういう目立ちたがり屋なキャラ設定とかがあって、スタジオの人がわざとそう弾いてるのだろうか。確かに一番高校生っぽくはある。
プレイとしてスライドやグリスを多用しているが、視覚的には指板を上下にしごくような動きになるので、アニメ的にいい絵にする狙いなのかも。
ボーカルは下手で、そもそも全力で歌う気がない印象。
「キャラの声で歌う」というやつなのだろうが、アニメ観てない人間からすると自意識過剰なブリッコ歌唱に聞こえる。
歌う方もそれはそれでいいと割り切ってるもんなんだろうけど。
曲は古臭いが構成はそつがなくこなれているという、二重に高校生らしくない曲。

2.わたしの恋はホッチキス★★

どうも動きすぎるベースが気になる、ミドルテンポの曲。
やたらオクターブ上とかに行って低音を留守にするが、リードギターもキーボードもいるし、しかも両方上手いので、
ベースがそんなにメロディ楽器的な動きをしなくていいのでは。
多分それもアニメの設定があって、彼女は元々3ピースのメロコアバンドでベースボーカルやってたとかいう事なんだろう。
そんな訳なのかどうかは知らないが2番はベースが歌う。やはり上手くはないが、普通の高校生っぽくはあるし、役に徹してるのかも。
それにしても曲が古臭いが、誰に憧れて音楽やってる設定なんだろう。十代の頃なんて影響元がモロに音に出そうな気がするけど。

3.ふでペン ~ボールペン~★★

またもや中途半端に古臭いロックチューン。なつかしいキメ満載。普通もっとさかのぼるか、最新の音にこだわるかするのでは。
丁度今高校生くらいの歳の子にとって一番ダサい感じの出来な気がする。
しかも演奏が変にこなれていて完成度が高いので、ステレオポニーとかみたいな天然っぽさが無く、
本気で80年代後半から90年代初頭頃のガールズロックを信奉してるような印象を受ける。
きっとアニメでもそういう設定なんだろう。ピンクサファイアを目指してるとか。特にリードギターとキーボードとドラムはプロ志向っぽいし。
そんで別バンドで活動してたけど、ベースとボーカルがメジャーデビューする他のバンドに引き抜かれて、
空いたポストにひょんな事から熱血メロコアべーシストと声優志望の萌え系ボーカリストが加入する事になって、
そんでその2人が意見が合わずに対立して色々騒動を起こすとかいうお話なんだ多分。
あくまで音からの想像です。

4.ふわふわ時間★★

今作で最も高校生らしいアイデア持ち寄り感のある、概ねビート系の曲。
なんかドラムが丁寧に強弱つけてフィル叩く感じとかが落ち着き払いすぎてて高校生っぽくない気もするけど。
アウトロのプレイも何か初々しくないというか、技術を持て余してる感じ。まあプロ志向なら不思議じゃないか。
他の曲でもそうだが、メロディは使い古されてる感じだが構成がしっかりしてて、上手く見せ場を持ち回してる印象。
ラップパートへの持ち込み方とかスムーズ。
全体のリズムが絡むキメのフレーズを弾きながらフリーテンポな台詞を乗せるギターボーカルが何気に凄い。

(Disc.2)

1.カレーのちライス★★

全体にホール感のある音になったライブ音源。MCやカウントが入ったり、拍手が追加されている。
彼女たちはどう聴いても覚えたフレーズを必死になぞるだけのレベルではないので、ある程度のアドリブを入れてくると予想したが、
どうも音源完全再現主義らしく、コーラスが減ったりしてる以外は全く同じものを弾いてるように聞こえる。

2.わたしの恋はホッチキス★★

部分的にツインボーカルのパート分けが変わってたり、キーボード2台で弾いてた部分が1台になってる以外は
何も変わってないように聞こえるが…。よく聴くと違うのかもしれないが。

3.ふでペン ~ボールペン~★★

ギター3本重なってた部分が2本になったり、ボーカルが入れ替わったりしてるだけのような…。
ギターソロくらい違うの弾いていいのでは。この曲が一番アドリブしやすそうなのに。
ほぼ同じ曲なので評価も変えようがないがこれは…。

4.ふわふわ時間★★

ボーカルに声量が無いと、ライブで生音のでかいドラムに音量負けしがち。
そこでマイクボリュームを上げて対抗しようとすると今度はマイクがハウリングを起こしてしまう、というのはよくある事。
しかし今作の一連のライブテイクはむしろボーカルがドラムよりでかく聞こえる上キレイに録れているので、
まさにナイスPAといった所だろう。

総評.★

アニメ「けいおん!」内に登場するバンドの作品としてリリースされ、
オリコンウィークリーチャートで史上初めてアニメのキャラソンでの一位を獲得した作品。
それだけ売れたということはアニメファン以外の購買層からも支持されたと踏んだが、
内容としては一昔前のアニソンという感じで、特別に広く人を惹き付ける要素は無さそう。
調べたらやっぱりアニソン畑の人が曲を作ってるようだが、この機にその人たちの過去作を再評価しようとかの動きも無さそうなので、
曲よりも単純にキャラが今まで以上に受けたから売れたという解釈が正しいか。
曲作ってるほうも「今まで作った曲と今回売れた曲、出来にそんなに差があるか?」というやるせない気分なのかもしれない。
声優のレベルに合わせてスタジオミュージシャンが手加減して弾いた感じの、
今までもチャートの上位に来たけど一般層の反応が今ひとつで大ヒットに至らなかったようなキャラソンと大差ないように感じる。
そういう過去作をろくに聴いてないから何とも言えないけど。
このCDの状況だと、歌手はキャラ声を無視して朗々と歌うわけにはいかず、
スタジオの人も高校生相応のレベルを意識する必要に迫られ全力を出せないので、そもそも音楽的な良作にはなりにくいのかも。
となると後はアニメの設定にどこまで忠実かというのが評価基準として挙がってくるが、色々調べたらかなり聴いた印象と食い違って思えた。
ドラムはリズムが走るという設定になっているが、自分のレベルではどこで走ってるのか全く判らなかった。
試しにメトロノームで計ったら、さすがに人間のする事なのでBPMが前後に1くらいズレてはいるものの、
ライブでこんだけキープ力あったら十二分にプロレベルでは。
ギターボーカルも初心者という設定だが、手の動きと全くリンクしないフリーなリズムで感情こもった台詞を入れたりするのはむつかしいのでは。
露骨に役割分けてるくさい。奏者としてはプロだが役者としては入り込みが浅くて再現度が低い印象。
ライブ音源もスタジオの人にもう1テイク弾いてもらう金を惜しんで適当にでっち上げ、
水増しの8曲入りアルバムとして二千円以上の値をせしめるという商魂たくましい作品。
曲によってはサイドギターが潰れるほどベースの音量がデカイが、
これもベースのキャラの人気があるから「どの音がベース?」という人にもよく分かる仕様にしたっぽい。
ほとんど同じ進行の曲ばかりが集まったavexのポップスアルバムも中々の曲者だったが、それに匹敵するものを感じる作品。
DISC2の値打ちをコレクションとして割り切れる人向け。

(★5個が満点。)

24th.399-401 : 名無しのエリー2010.12.21.

(Disc.1)

1.いちごパフェが止まらない★★☆

本格派よりコミックバンド寄りな放課後ティータイムの性質がにじみ出た、アルバム書き下ろしの曲。
本編にはタイトルは登場していたが演奏シーンのなかった曲だが、まあだいたい想像通りのアップテンポチューン。
一曲目の景気付けには十分。とはいえそれ以上でも以下でもない感。

2.ぴゅあぴゅあはーと★★★★☆

こちらは7話劇中歌としてシングル発売された曲。メロディの軽快さとボーカルのノビが個人的に好印象。
歌詞はいつもの澪(作詞担当のキャラ)節といった風情の、臆病かつ頭がメルヘンな感じなので好みが分かれるかも。

3.Honey sweet tea time★★★★

劇中で作曲担当の紬が閃いた曲として名前のみが登場していた楽曲。
好奇心旺盛で世間を知らないというキャラを踏まえた詞とさわやかめなメロディライン、
放課後ティータイム名義としては初となる、
唯(CV豊崎愛生)、澪(CV日笠陽子)以外がボーカル(紬役の寿美菜子)を担当している点などが上手く反応している感あり。

4.五月雨20ラブ★★★★☆

こちらは打って変わってやや暗めでベースの主張が強い90年代前半のようなメロディと、詞にいつものメルヘン成分が少なめな異彩を放つ一曲。
個人的にはこれが形になったという点でこのアルバムの存在意義は大きいとさえ思うが、好き嫌いは分かれそう。

5.ごはんはおかず★★☆

アニメの山場である学園祭ライブの一曲目を飾った、コミックバンドっぽい性質をふんだんに表すご飯讃歌とも言える一曲。
ちなみに作詞担当は劇中ではボーカルの唯だが、彼女らしい適当さとノリ一本槍な性質がよく出ていると思う。
曲調がやや落ち着きに欠ける感じが強いが、ノリがいいので聞くに耐えないってほどじゃない…はず。

6.ときめきシュガー★★★

こちらは7話劇中で詩として登場していたものに加筆増補し音をつけた曲。
ノリのいい曲に甘ったるいというか砂糖の名前を羅列しただけの面と、
恋に臆病な女子の切なさを歌った面をブレンドしたなんとも不思議な詞がこのバンドらしさを体現している。

7.冬の日★★★★☆

出展が一期特別編の作詞メモに書かれた詞という、熱心なファン以外にはちょっと分かりにくいと思われる曲。
いつもの澪らしからぬ甘ったるさのないストレートに恋愛をモチーフにした、そこら辺のバンドが歌っても違和感の少ない詞と、
この曲のみ参加のアニメOP作曲担当Tom-H@ckの唯(CV豊崎愛生)の良さを引き出すメロディ作りが個人的に好印象。

8.U & I★★★

アニメの山場である学園祭ライブの最後を飾った楽曲。
作詞はごはんはおかずと同じく唯が担当している(あくまで設定)が、こちらはまったく趣が違った出来で、
唯がいつも世話を掛けている妹への感謝を謳い上げた、割と普通目の詞になっている。
曲調もアップテンポめかつくせが少ない感じで、そこそこ万人受けする可能性がありそうっちゃありそうな感じ。

9.天使にふれたよ!★★☆

アニメ本編最終話となった24話で、メンバーで唯一学校に残る梓(サイドギター担当)に向けて歌った曲。
ボーカルが三年生組四人で順繰りだったり、このアルバムの曲とはテイストがだいぶ違う。どっちかといえばOPやEDに近い属性を持つと思う。
感動の場面で歌われた曲のためファン人気は高いが、個人的には映像と合わせないとやや物足りなさが残ると思う。

10.Interlude

インストのため割愛。

11.放課後ティータイム★★

その名のとおり、放課後ティータイムのテーマソング的な位置づけで作られた曲。
最後尾に据える辺り、制作側も毛色の違いは認識していたと思うが、個人的にあんまり必要性を感じなかった。
まあ普通のアニメならOPやEDでもありそうな感じではあるが、バンドサウンド推し気味のけいおんにはそこまで合わない印象。

総評.★★★☆

去年リリースの一作目よりはボリューム面で大幅な進歩が見えており、
生演奏チックなDisc2との二枚組、初回版にはなんと今更カセットテープがつくなど一作目の薄さをカバー出来てる感はある。
ただ、アルバムとしてはやや曲数的に不満が残らなくもない。
3曲はシングル化されてるしリミックスされてるわけでもない(Disc2で生演奏っぽいMixになってはいるが)。
曲構成は作曲家が好きに暴れすぎていて、劇中では一人が作曲担当であるという事を度外視しすぎな感はあるが、
前作のボリュームのなさに若干不満があった私個人としては、様々な曲調が楽しめるので好印象をもっている。
まあ一つのアルバムとしては完成度は高いものではなく、曲を個別に見たほうがいい感じ。
そしてやはり性質上仕方ないことだが、最低限二期26話全話見ていないと没入感が違ってくる。
全部見てファンサイドから付けた評価なので、ここのリスナーだと☆の数を減らす人が多数派だろう。
けいおんに興味のない層への訴求力は弱い、とファン目線からも思う。やはり、ファンアイテムの域は出切れていない。
一作目よりは売上でいい数字が出ているとはいえ、一部アニオタの中で言われるような「J-POPを超えてる」なんていうのはまだ幻想に近い。
ただ、アニメ関連のアルバムとしてはいい出来。

(Disc.1のみ。★:2点,☆:1点の計10点満点。tr.10は星評価なし。)

25th.25-28 : 名無しのエリー2011.03.13.

(Disc.1)

1.いちごパフェが止まらない★★★☆

フジファブリックあたりが作っていそうなイントロとヘナヘナしたAメロ。
1曲目ということでその辺にこだわったのかもしれない。カレーのちライスと似てるかもね。
かなりポップだが中毒性のあるノリの良いサビが印象的。

2.ぴゅあぴゅあはーと★★★★★

人によっては(自分含め)ふざけてんのかと言う事間違いナシなタイトルだが、これがなかなかどうして名曲だった。
ピアノの軽やかなイントロそのまま、澄んだ秋晴れのような爽快感がある。
あずにゃんのリズムギターが本当にいい味出してる。

3.Honey sweet tea time★★☆

駄作では無いのだがどうしても飛ばしてしまう。
プカプカしたシンセが入っていたり、ムギちゃんの声質(特に高音部)のせいでテクノ色を感じる。
どうせなら他の楽器もそっちに合わせて遊んでも良かったのではないだろうか。(一応高校生という設定だが)

4.五月雨20ラブ★★★★★

ベースリフが特徴であるマイナー調の曲。アルバム中で良いアクセントになっている。とにかく格好いい。
他の曲と比べてギターがやや下がりシンセ等が若干前に出てる印象。ギターの聴きどころも多いが全然これで良かったと思う。
歌詞はユニークで良い。サビでメジャーに転調するなど構成も凝っている。

5.ごはんはおかず★★☆

タイトルでわかると思うがコミックソング。キャッチーなフレーズがあり、ライブ映えしそうな曲。
ただ途中のやりとりはファンも認めるほど完全に蛇足。どうしてもブリトラを思い出してしまう。

6.ときめきシュガー★★★☆

テイストがM1と似ている。こっちのほうがややポップ。
歌詞はちょっと…うまいこと言ってるようで全然言ってない。
サビの疾走感が心地いい。

7.冬の日★★★★★

個人的にアーティスト中ベスト。
ハネたリズムが楽しげで雪の日のワクワク感が良く表れている。マンドリン?やウインドチャイムなどバンド外の音がそっとアクセント。
歌詞は恋愛がテーマなんだけど、何歳くらいのどんな女の子の気持ちなのか全然イメージできない。
作詞家の顔が見えてこないって逆に凄い。

8.U & I★★★☆

感謝の気持ちをストレートに書き綴った曲。ストレートにも限度があるだろと言いたくなる。
そこらの中高生に人気のあるJPOPと遜色無い。寧ろ負けてる感すらある。
メロや演奏は新鮮さこそ無いものの上出来ではないかと思う。
キャッチーだが正直ファン補正入ってます。

9.天使にふれたよ!★★★★☆

ボーカルが持ち回りで歌うのが特徴。それ以外あんまり特徴が無いのだが「普通に」良い曲。
完全に余談だが、澪ちゃんの声が一瞬ポケモンのサトシっぽくなる。

10.interlude★☆

ジャスト1分の「ふわふわ時間」のインスト。
アナウンス「放課後ティータイムのライブは以上で終了です。お帰りの際は…」みたいな?

11.放課後ティータイム★★☆

観客「アンコール!アンコール!」
普通にアニソンって感じ。力の抜けた雰囲気でボーナストラック的な扱いだと思う。
割とキャッチーだが進んで聴こうとは思わない。
HTT「ありがとー!」

総評.★★★★★

うんまぁ信者乙とか言わないで聞いて欲しい。元々歌モノが好きでかなりド真ん中に来たのは認めるが。
1曲1曲に力が入っていて捨て曲がないし、聴いていて楽しい。未発表曲も豊富で意外と作り分けされている。
飽くまでアニソンの域を脱していないが、普段殆どアニソンを聴かない自分でも十分楽しめた。
(でもけいおん!!は観てたんだろ?と突っ込まれたら返しようがないが。)
歌がそんなに上手くないのはご愛嬌。
普段音楽をそれ程聴かない人への配慮か、メインの楽器がとても聞き取りやすい。
特に演奏面にあまり執着せずメロディアスな方が好き、と言う人はジャンルで偏見を持たずに聴いてみてほしい。

(Disc.1のみ。★:2点,☆:1点の計10点満点。)

25th.121-123 : 名無しのエリー2011.03.27.

※管理人注:24th.399-401のレビューの続き

(Disc.2)

1.Introduction

インストのため割愛。

2.ふわふわ時間★★☆

これが通算5つめ(シングル、アルバムで二つ、特典CD)のバージョンとなる、HTTの代表曲。
この曲はボーカル含めた新録。唯の声からは分かりにくいが、コーラスの澪の感じが明らかに違うので聞き分けがつく程度だが。
まあ、ファンとしても食傷気味であろうが、劇中での高校時代最後の演奏って体なので致し方なし。

3.カレーのちライス★★☆

1stに続いて登場の楽曲。コーラスや合いの手の入り方からしてボーカル含めた新録。
感想については上記同。

4.私の恋はホッチキス★★☆

こちらも前二曲同様1stからの出典。澪パートが明らかに違うのでボーカル含めた新録。
感想についても…上記同ってところである。

5.ふでペン ~ボールペン~★★☆

上記同。澪パートが明らかに違うのでボーカル含めた新録。しかし、澪役の日笠陽子は歌うたびに違いが見えておもしろい。
こういうのは賛否あるだろうが、私は全力で頑張ってる感見えていいと思います。

6.ぴゅあぴゅあはーと★★★★★

こちらもアルバム用に歌い下ろした新録。集中しなくとも違いが分かる。
CDっぽく歌えないのはどうなんだという声もあろうが、擬似ライブ感が楽しめるのはいいんじゃないかと思う。
個人的には原曲より評価しています。

7.いちごパフェが止まらない★★★☆

こちらはボーカルはDisc1の使い回しだが、演奏と合いの手、コーラスがライブ感ある感じのものに差し替えられている。
合いの手がライブっぽいせいか、原曲よりなんとなしにテンションが上がる感あり。

8.Honey sweet tea time★★★★

こちらはボーカルはおそらく使い回しだが、演奏がだいぶ様変わりしており
シンセ音がだいぶ減ってテクノっぽさが減り、キーボードがピアノ音中心で通常のバンドサウンドっぽいシンプルな味わいになっている。
人によっては評価がだいぶ変わりそうな演奏になっている。

9.ときめきシュガー★★★

こちらは演奏差し替えだが、原曲からぶれた点は少なく特筆すべき点はそんなにない。
シンセ音が減っているが、そこまで劇的に違いをもたらす違いではないと思われる。

10.冬の日★★★

T8と同じく生演奏っぽく、バンドメンバー以外の音がなくなりシンプルに仕上がっている。
ただ、個人的にはこの曲はいろんな音が鳴ることで軽快さを奏でる曲であると思うので
やや物足りなさが残る。無論、こっちのバージョンのほうが本来の設定の彼女たちには近いんだが。

11.五月雨20ラブ★★★★☆

この曲もシンセ音がキーボード一つでやれる音数に減っており、明るい音が減ってよりダークな感じ?に仕上がっている。
好みがより分かれそうである。個人的にはどっちも好きだけど。

12.ごはんはおかず★★★

ボーカル含めた新録。合いの手や掛け合いのノリが多少明るくなっている感じ。
こういう曲は明るくてナンボなので多少原曲より評価上げ。

13.U & I★★★

ボーカル含めた新録。とは言え、元からシンセ押しでもなく、ライブシーン用の曲なのであまり変化はない。
評価も据え置き。

(Disc.2)評.★★★

前回よりは劇中で意味のあるモノを再現した音源なので、1stより気合の入った仕上がりになっている。
まあ性質上新曲がないので評価はちょっと抑えめにしたが、こっちのアレンジのほうがよく出来ている曲もあると思う。
1stよりはお得感のある仕上がりであろう。

(Disc.2のみ。★:2点,☆:1点の計10点満点。tr.1は星評価なし。)

25th. 232-239 : 名無しのエリー2011.04.29.

(Disc.1)

1.いちごパフェが止まらない★★★

オープニングらしいアッパーな曲。イントロではツインギターが同時に単音リフを弾き、コードバッキングが無いため迫力が不足気味。
平沢がレスポール、中野がムスタングという設定から察するに、
主に左から聞こえる重くて厚みのあるギターが平沢、右の切れのあるギターが中野か。
平沢がリードギターという設定のわりに中野のほうが上モノのフレーズを多くこなしてる気がする。ソロも中野か。
特定しにくいが、少なくとも左からは確実にバッキングが鳴ってる。両方からバッキングが聞こえる気もするけど。
Aメロでは4分のウラで平沢が刻みを入れているが、それにディレイをかけるかの如く中野がこっそり追従している。
平沢が「?なんか調子いい…」と思ってるのを見ながらニヤリとしてそう。
ここでは田井中も基本的に裏4分でバスドラを入れてるが、部分的にキックを増やして中野のギターもきちんと拾っている。
ソロ前のハイハットもいい感じ。
琴吹は主にコードバッキングに徹しているが、音色がのっぺりしないようニュアンスに変化は持たせている。
秋山は周囲と連動しているというより好きに弾いており、前作同様オクターブ上に行く動きが多い。
2番Aメロでは結構スタンドプレイ気味。でもやることが一貫してるので、演奏聴いただけで判別できるような個性が一番強く出てるのは彼女かも。
曲は全体的には無難だが繋ぎは巧みで、アンニュイなAメロと明るいサビを違和感なく繋げている。
平沢のボーカルは声量が無いなりの全力というか、出力の小さいアンプで無理に爆音を出そうとしたような歪みが感じられる。
個人的には苦手だが、甘い声に徹するよりは強い個性が出るので、バリエーションのひとつとしては有効か。

2.ぴゅあぴゅあはーと★★★

ベタなピアノリフで始まるアッパーな曲。
琴吹はオルガン系の音色を使ってる時はグイグイ行くが、ピアノ系の音色の時は妙に上品に収まってしまって物足りない感じがする。
90年代のビーイング系みたいなブリッジミュート多用の平沢のバッキングに、中野がリズミカルなカッティングを乗せる。
全体としてはそれほど手数の多くない落ち着いた8ビートで、ノリの牽引は中野のカッティングに一任されてる印象。
ギターソロは間奏が平沢、後奏が中野か。
秋山はロックっぽいラインというか、短7度の音を好むようで、音選びが全体の鳴りから浮いて感じられる部分も。
曲は丁寧で分かり易く、プリンセス・プリンセスとかを演奏上手くした感じ。
秋山のボーカルは平沢よりも丁寧だが声量は今ひとつで、しゃくりで音程を調節する感じが普通の子のカラオケみたいで個性薄め。
ただベースボーカルだとベースのリズムとの兼ね合いで、しゃくるより直線的に音を取って歌う人のほうが多い気がするので、
そのへんは個性的かも。
田井中は前作より手数が増えて疾走感が出てるがリズムが走ることはなく、この曲でもBPM=154をキープし抜く。いつ走るんだ。

3.Honey sweet tea time★★★

琴吹がボーカルを取るアッパーな曲。このバンド速い曲多いな。
BPM=165で始まり一度も揺れずにBPM=165で終わる。走る設定は消化しないんだろうか。
Bメロで2小節ごとに入る鍵盤のポパッというフレーズに、同時にミュートカッティングを被せるツインギターのプレイが印象的。
田井中もポパッを拾ってスネアを当て、軽くキメっぽくしている。
Aメロで平沢がフェイザーを使ったかと思うとBメロでは中野がワウを使っており、曲にふわっとしたテイストを持たせる意図が見える。
地味にいいコンビネーション。
ボーカルがお休みの時の平沢は周りがこんなに見えてるんだろうか。ていうか全員妙に視野が広い。
バカテクの雨あられではないし、リフのインパクトや中毒性で持っていくわけでもないが、みんな知的で居場所の察知が上手い。
秋山のプレイが他曲に比べ丁寧でボトムを意識してる感じなのも手伝って、まとまりの良い曲に仕上がってる印象。

4.五月雨20ラブ★★

短調で始まりサビで並行長調へ転調するミドルテンポの曲。ベースリフはメロコアとかでありがちな、ギターっぽい発想のライン。
サビの歌メロは音符が間延びした感じになっており、いまいち疾走感がないような。短調のAメロで妙に楽しそうな歌声なのも違和感が。
鍵盤は2つ重なってるが、8分のウラを刻んでるほうのキーボードがいい味出してる。
がっつり弾き込まずにアンニュイな弾き放ちを挟んだ中野のカッティングも曲の雰囲気に合っている。
平沢と思われるソロも迫力充分。ソロ後にクールダウンするところのベースはちょっと無骨。
そこからサビに戻る時の、徐々にミュートが実音になりそのままトレモロピッキングのオブリに繋がる中野のプレイは巧み。
GROOVERSの藤井とかそういう系統の匂いがする。

5.ごはんはおかず★★

勢い一発という感じのアッパーな曲。間奏の小芝居は何が面白いのか分からない。
意味不明な寸劇を挟むバンドというとオレンジレンジが浮かぶが、そもそも寸劇方式はアニソン界隈の十八番なのかも。
曲自体は今までで最もひねりが無いが、琴吹の思い入れは強いようで、
イントロからゼビウスみたいな高速フレーズをレロレロと詰め込んだり、Bメロでは下へ上へと動き回ったりしている。
秋山と田井中はタイトな8ビートに徹してる。Bメロでの田井中はコーラスにスネアをあてがう形でパターンを組み替えたりもしてるけど。
田井中はこういう、大きいキメの前に軽いキメを積み上げて段階的に盛り上げようとするプレイが多く、
速い曲であってもサビでいきなりフルスロットルみたいな短絡的な展開にならないよう工夫されている。
ツインギターのパート分けも見事に被りがない。よく聴くとイントロのキーボードリフに合わせて中野も同じフレーズ弾いてたりする。

6.ときめきシュガー★★★

いきものがかりの「気まぐれロマンティック」みたいなリフで始まるアッパーな曲。
秋山のベースはバリッとしたアタックが心地よく、速い8ビートが最も力を発揮するように思える。
Aメロでの平沢のミュートカッティングはノリ一発のようでよく聴くと強弱表現が細かい。
この速さでそれをやれるのは歌ってない曲だから、という事だろうか。
今作全体でも、一応秋山メインボーカルの曲のほうが平沢のギターの難度が高いように感じる。
秋山はそれほど変わらないので、弾き語り適性は秋山のほうが高い設定なのかも。
今作で最もシンプルなアレンジの1番Aメロはほぼ3ピースから成るプレイだが、
別に琴吹と中野がいなくてもそれはそれで音像のちょっとゴツい別バンドとして成立し得る印象。
多分クールダウンするとこで秋山がやってるベースでのカッティングが、
本来の中野の役割を取っちゃってるから余計に中野が余って感じられるのかも。

7.冬の日★★★★

まさかのアメリカン80'sテイストの6/8拍子の曲。
激ムズなフレーズを弾いてるわけではないのでコピーするのはそう難解ではなさそうだが、ツインギターのパート分けは何というか老練で、
Bメロでは意図的に前半は2人ともリード、後半は2人ともバッキングみたいな役割にしてるように感じる。
ある意味高速ソロとかより高校生らしからぬプレイ。
中野は平沢に比べエフェクターを多用するようで、イントロのリフはコンプレッサーをかけてフュージョンっぽい伸びのあるフレーズを弾いている。
サビの中野のオブリも巧み。何かに似てると思ったらファミコンの名門第三野球部でイニング替わる時の音楽に似てるのかも。
曲自体の出来も今作中で突出しており、陰のあるBメロからリズミカルなサビメロへの展開がいい感じ。
コーラスの声も全て平沢っぽく聞こえるので、何だか平沢のソロ曲みたいな印象も。他のメンバーが声真似してるのかもしれんが。

8.U & I★★★★★

今作に非常に多いアップテンポ曲のなかで、作詞が最も立っているように感じた曲。
ボーカルを取る平沢が、妹の憂(うい)に向けて書いた詞という設定だが、
物語形式ではなく詞のほぼ全てが直接妹に語りかける文体になっている。
大抵こういうのって感動的なエピソードを挟んだり、うまいこと言った風の比喩とかで装飾するもんな気がするが、
この曲の詞はそういうプロっぽい部分を排除して、ひたすら妹に対するストレートな思いのみを綴っている。
そのため全部サビみたいな変な詞なのだが、サビ繰り返しみたいな被りもなく何度も君が、君がと語りかけるその姿勢が、
喉に変な負担かけてそうな歌い方と相まってがむしゃらな熱意を感じさせる。
よく知らないが妹そんなに重要キャラなのか。
今までの恋心をスイーツになぞらえてた曲とかがこの直球な曲の前振りとしていい具合に機能してる。
田井中のフィルが川西っぽいせいか、バンドの演奏は「おかしな2人」とか演ってた頃の元気なユニコーンを思い起こさせる。

9.天使にふれたよ!★★

珍しくミドルテンポの曲。
中野に宛てて他のメンバーが歌うという設定のためか、中野のギターは出番も音量も控えめ。ボーカルは4人持ち回り。
曲の作りは至ってベタで、歌唱力も高いとはいえないため印象が薄め。
ギターソロは設定を反映してかちょっと寂しげで面白いが、
他の演奏は手なりで仕上げた感じで、Aメロのアレンジも今までに比べスカスカしている。
今更高校生っぽい演奏!?

10.Interlude★★

「ふわふわ時間」のコード進行でのセッションを1分ほど切り取った曲。
ライン録りではなくマイクを立てて録音しているのか、ベースやキーボードは他曲よりホール感のある音になっている。
練習風景っぽさは出てるのでは。
中野、平沢と順にソロを弾くが、どちらもその場のアドリブでスラスラ弾けるレベルだという設定が再確認できる。

11.放課後ティータイム

何だか強引な転調が耳につく、今までに比べ雑な印象のミドルテンポ曲。
M9同様に複数人数が同時に歌うため、ボーカル大きめのミックスになっており大味な印象。
聴きしろが無いわけではないが、他曲に比べ演奏が歌で潰れ気味で聞こえにくい。
このバンドは個々のスキルも高いが、それ以上に位置取りの感覚に長けた戦術集団という印象だったので、
最後で別のバンドになってしまったようで寂しく感じる。
冷静に考えれば、より多くのメンバーの声が聞こえる曲こそがこのバンドらしい曲、というのがこれを聞く層の認識なんだろうけど。

総評.★★★

アニメ「けいおん」内のバンド、放課後ティータイムの2nd。
楽曲としては王道のポップスだが、長々とした露骨に歌謡曲な泣きメロは避けてロックテイスト強めにした曲を並べており聴き易い。
演奏は老獪にして緻密。琴吹と中野は全体を見渡して隙間を埋めたり、持ち回りの見せ場をこなすプレイが多い。
必要以上の個人技で前面に乗り出してくる感じではなく、サポートに近いスタンス。
このバンドの顔というよりは、どこへ出しても恥ずかしくない放課後ティータイムにするための仕上げの仕事に徹してる印象。
田井中もこの2人に近く、周囲に注意を行き渡らせてメンバーのアイデアにレスポンスし、柔軟にリズムを組み上げているが、
テンポに偏りがある(速い曲が多い)ことから察するにアレンジに関してドラマーが強い発言権を持っていて
得意テンポを固め打ちしているように思えるので、多分もっと中心的な存在。
秋山は比較的マイペースで、周りのアドリブに乗っかるというよりは自分でアドリブするタイプ。
音の隙間ができると寂しくなるのか、基本的に休符を活かすことよりも実音で埋め尽くしにかかる傾向がある。
動きすぎに感じたり、音色を変えな過ぎたりと融通が利かない印象もあるが、個性の推しが強いので他のメンバーよりバンドの顔っぽく思える。
平沢はリードギターという設定だがサイドギターも問題なくこなせる。基本的には中野の音を一番良く聴いているように思える。
高校生という年齢を考えると、秋山は努力家タイプだが残る全員が天才か英才エリートという印象。めっちゃ留年してるとかでなければ。
作詞ではキャラを立てようと苦心した跡がうかがえるが、しっかりしたバンド演奏に比べ歌唱力が弱いため、ほとんどの曲で詞が頭に入ってこない。
個人的には歌をほとんど聴かなかったので、それでも問題ないということになる。個人的には。アニメ観てないから。
要はアニメを観てない人でも演奏を中心に聴けば楽しめる作品。
少なくともこの放課後ティータイムの面々はCD1枚買ったら全パート、全ての音を拾うような音楽の聴き方をしてると思う。
歌ばっかり聴いてても、自分のパートばっかり聴いててもこうはなれない。
もっとあけすけに言えば、声優の歌唱力は中途半端だけどスタジオミュージシャンの仕事は秀逸なので、
アニメの要素をまるごと切り捨ててそっちばっかり聴いても一応普通に聴ける。
とにかくけいおん関連には、キャラが弾いてるという体にしたことで多くの人が演奏に関心を示すようになったという功績があるし、
今作にも見せかけだけの派手なフレーズではなく実践で使えるフレーズが多々盛り込まれてるのでスタッフも良心的だと思う。
何より声優と違って名前の出ないスタジオミュージシャン達が、裏方のまた裏方という悲哀に満ちた境遇なのが個人的にツボ。ニンジャ。
公表したらしたで、例えば実はレスポール使ってない曲もあるとか、
アルバム未収録のOP曲ではベース弾いてる人が違うとか色々出てきそうだけど。
弾いてるのがアニメキャラだと思ってても思ってなくても聴ける珍しい一枚。

(Disc.1のみ。★5個が満点。)